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歌詞を一切咀嚼することなくプリンセス・プリンシパルキャラソンアルバム「5 Moving Shadows」に言及する

表題通りの記事です。

これは蛇足ですが、

そもそも自分は、音楽における歌詞はリズムを作るための音の要素の一つだと思っていて、だから聞いている中で耳に残るフレーズ、とかを取り出すことはありますが、全体を文章のように読んで〜というのは少なくとも「曲として」評価するうえでは必要のない工程だと思います。

で、これは、キャラ「ソン」なわけなので、その文脈で言及したい、という話です。

別に歌詞を読まないというわけではないです。ED x OPのカップリング の歌詞の対比とか大好きだしね!

そして本題ですが、このCDが、キャラソンの文脈として聞いたときに「非常に優れている」という話をしようと思います。

「行動」と「感情」

キャラクターの曲をつくるとき、大きくわけて2つの方針があります。

それが、曲を「行動につける」「感情につける」 かです。

前者の「行動につける」というのは単純明快で、ミュージカルなんかを思い出してくれればいいです。「森のくまさん」でもいいです。

つまり、キャラクターが主観者として、物語を頭からなぞるように歌詞にする、という方針です。

そしてこれはあくまで私の主観でデータとかを示すつもりは特にないんですが、キャラソンという媒体には、

この「行動につけた」曲が 非常に多い 気がします。なんででしょうね、やっぱり作りやすいんですかね。

この行動につけた曲というのは、音楽部分がある種劇伴のような存在になるので、通常の曲とはちょっと違う、わかりやすい、悪い言い方をすればわざとらしい曲になりがちです。

しかも、このわざとらしさというのはキャラクターの表現として、という意味でもなく、あくまで物語としてわざとらしい——まあつまりはミュージカルなわけですが、そういうキャラクターとは関係ない部分の話になるわけです。

私は実際のところ心の奥底で、それをキャラソンと呼ぶのはどうなの? と思ってます。いや、そういうキャラソンもだいすきなんですけど、単純に言葉の意味の問題で。

感情につける ≒ アイドルソング?

お前がミュージカルを目の敵にしてる話はもういいよ、という感想が出始めたところで、じゃあ「感情につけた」曲ってなによ、という話。

これは、物語をなぞるのではなく(もちろんキャラソンである以上要素として挿入されないとはいいませんが)、このキャラクターってどういうキャラクターなの? という問題の解答として用意される曲です。

例えば、このキャラクターは普段どんな音楽を聞いているの、とか。

このキャラクターがカラオケで歌うのってどんな曲、とか。

この物語が実は音楽アルバムで、キャラクターが実際はその中の一曲だったとしたら——という、

そういう疑問に対応する曲です。

キャラソンとして考えたときにはあんまり浮かばないかもですが、

最近のアイドル作品の、なかでもキャラに寄せて作った曲なんかを思い出していただけるといいかもです。

それってキャラソンじゃなくね? という主張もあるかもですが、そういったアイドルソングの中にも行動によせて作った曲がみられることを考えると、その境界は曖昧な気がします。

というか、現状はともかく、言葉を額面通りに受け取るなら、キャラソンはこっちでしょう。

まあ、それはどうでもよくって。

この「感情につけた」曲のいいところは単純で、曲として聞ける ところです。

そしてその上で、「あのキャラが好きそうな曲」だったり、「あのキャラが歌っている曲」だったり、「あのキャラを表現した曲」だったり、

そういった文脈が付加されるわけです。

いや、キャラソンってそういうものだろ、って話ではあるんですが、行動につけるとそもそも純粋な曲ではなくなるので、そういった感慨は得られないわけです。

「5 Moving Shadows」

で、なぜ長々とこんな話をしたのかといえば、それはもちろんこのCDが「感情につけて」つくられているからです。

以下、ちょろっと説明していきますが、そういうのは置いておいて聞いていただいても構いません。

何も考えずとも聞けばわかるくらいに、それくらいに濃く感情が織り交ぜられているからです。

とはいえ、解釈は人それぞれです。

自分で「ここは〜」と考えて身悶えると楽しいです。

下記がそのとっかかりにでもなれば嬉しいです。

Take Me Up Higher (アンジェ (CV.今村彩夏))

まず、初手がこの曲です。

この曲は、サビです。

まるで別の主旋律があって、そしてそれに寄り添うハモりであるかのようなメロディ! なんですよ!

これはやはり、人一倍「カバー」の要素の強いアンジェを思わせます。

あとは、

「ねぇ? 思うようにいかないでしょ?」

「私だって そう」

という歌詞が印象的で好きです。

Under the Moonlight (ドロシー (CV.大地 葉))

そして二曲目にこれ。

なんだこの古き良きアイドルソング!? ってなるんですが、これドロシーの曲なんですよ……

スパイとしてのあり方が強く描かれながらも、その弱さが描かれた六話は本当にいい回でしたが、

そのドロシーの弱さが、少女性が、これでもかと表現されてます。

ドロシーがこの曲を歌っているってだけで泣けます。

閃光刀歌 (ちせ (CV.古木のぞみ))

ちせの曲は、ここまで二曲がキャラクターの裏というか、秘部を描いていたのに比べて、非常にまっすぐな曲です。

そして、それがちせというキャラクター性に繋がっています。

ちせは作中でがっつりとその出自に決着をつけたキャラですが、その話においてもちせ自身はどこまでもまっすぐでした。

つまりはそれがちせのキャラクターなわけです。

あと刀のSEがいい。

リトルブレイバー (ベアトリス (CV.影山 灯))

これもまっすぐですよね。

ベアトリスもまっすぐですもんね。

スパイじゃない組は、感情の面で前二人とやはりどこか違うという部分でしょうか。

Into the Sky (プリンセス (CV.関根明良))

もうこれは八話をみてそのまま聞いてください。救われます。

おわりに

言及系記事はスピード感がもとめられるので最近かけなかったんですが、いきおいでなんとかなりそうだったのでかきました。

記事の出来はともかく、プリンセス・プリンシパルはほんとうに最高のコンテンツです。

アニメすら見てないのであればまずはそこから始めてください。

ゲームはやらなくてもいいですがストーリーがあります。個人的には続いて欲しいです。

OP / ED はもちろん最高です。

そうやって全てのコンテンツを消化しつくして、それでもまだ足りないとき、

最後にこのCDを聞いてください。

英語がたどたどしくてかわいいです。

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ダウンロード版。

5 Moving Shadows

5 Moving Shadows

現物版。配信サービスに入ったので聞けちゃってますが、ブックレット的に欲しいところ。